「昔はこんな髪じゃなかった」「もう歳だから仕方ない」と、鏡の前でため息をついていませんか。更年期に入ると、うねりや白髪、抜け毛など、髪の変化が一度に押し寄せてくることがあります。
- 急に強くなったうねりやちりつき
- ぺたんとしてまとまらない髪
- 染めてもすぐ目立つ白髪
- 薄くなった気がする顔周りや分け目
実は、美容師の私自身も45歳になってすぐ、自分の髪の変化に驚いたひとりです。知識はあるつもりでも、自分の髪となると戸惑うことばかりでした。

何をしても髪がまとまらなくて、もうあきらめかけています。

私も更年期の髪の変化を感じているので、その気持ちはよくわかります。変化を知って、できることから一緒に見直していきましょう。
この記事では、更年期に髪が変わる理由と、感じやすい5つの変化、毎日のお手入れで見直したいこと、美容室メニューの選び方を紹介します。今の髪と上手につき合うヒントを、ひとつでも持ち帰ってください。
更年期に髪が変わる理由

更年期の髪の変化は、年齢だけでなく、体と頭皮の変化が重なって起こると考えられています。若い頃と同じお手入れを続けていても、髪の状態が変わってくるのはそのためです。理由を知ることは、あきらめないための第一歩になります。
ここでは、髪が変わる理由として考えられることを3つに分けて紹介しましょう。あわせて、45歳の私の髪に起きた変化もお話しします。理由がわかると、何を見直せばよいかも見えてくるはずです。

女性ホルモンの変化との関係
更年期の髪の変化には、女性ホルモンの変化が関係しているといわれています。
女性ホルモンには、髪のハリやツヤを保つ働きがあるといわれています。更年期にこのホルモンがゆらぐと、髪が細くなったり、うるおいを保ちにくくなったりすることがあるのです。
体の自然な変化なので、自分を責める必要はありません。
かたくなる頭皮とたるみ
髪の土台である頭皮も、年齢とともに変わっていきます。
頭皮がかたくなったり、顔と同じようにたるんだりすると、毛穴の形がゆがむことがあるといわれています。毛穴がゆがむと、そこから生えてくる髪もうねりやすくなるのです。
髪だけでなく、頭皮の状態にも目を向けてみてください。
45歳の私に起きた髪の変化
私自身、45歳になってすぐに髪の変化を感じました。
髪のちりつきやクセが急に強くなり、顔周りの髪も薄くなったように感じたのです。お客様の髪の相談には毎日のっているのに、自分の髪となると、何が合うのかわからなくなりました。
だからこそ、同じように戸惑っている方の気持ちがよくわかります。
更年期に感じやすい5つの髪の変化

更年期の髪の変化は、人によって出方がさまざまです。ただ、サロンでお客様の髪を見ていると、多くの方に共通する5つの変化があると感じます。
ここでは、その5つを順番に紹介しましょう。どれか1つだけの方もいれば、いくつも重なっている方もいるでしょう。自分に当てはまるものがあれば、それぞれの記事でくわしいお手入れも確かめてみてください。すべてに当てはまらなくても、心配しすぎなくて大丈夫です。
ハリやコシがなくなる
1つ目は、髪のハリやコシがなくなることです。
髪が細く、やわらかくなると、根元が立ち上がりにくくなります。トップがぺたんとして、髪全体のボリュームが減ったように見えるのです。
ドライヤーで根元から乾かすだけでも、立ち上がり方は変わってきます。
うねりやちりつきが強くなる
2つ目は、うねりやちりつきが強くなることです。
以前は気にならなかったクセが、急に目立ってくる方も少なくありません。雨の日や湿気の多い日に、広がりやすくなるのも特徴です。
うねりのお手入れは、50代の髪のうねりの記事でくわしく紹介しています。
ツヤが減ってパサつく
3つ目は、髪のツヤが減ってパサつくことです。
髪が水分を保ちにくくなると、表面がざらつき、光をきれいに反射しにくくなります。同じ髪型でも、疲れて見える原因になりやすいのです。
パサつきの対策は、40代の髪のパサつき対策の記事も参考になるでしょう。
白髪が増えてくる
4つ目は、白髪が増えてくることです。
染めてから2週間ほどで根元が気になり、染める回数が増えてしまう方も多いでしょう。ただ、染める回数が増えるほど、髪と頭皮の負担も重なっていきます。
染める間隔の考え方は、白髪染めの頻度の記事をあわせてご覧ください。
抜け毛や顔周りの薄さが気になる
5つ目は、抜け毛や顔周りの薄さが気になることです。
分け目が広がって見えたり、生え際や顔周りの髪が少なくなったように感じたりします。急に増えた抜け毛は、髪からのサインのひとつと考えてください。
抜け毛は40代50代の抜け毛の記事、分け目は50代の分け目が目立つ悩みの記事でくわしく紹介しています。秋に増える抜け毛については、秋の抜け毛の記事も参考にしてください。生え際の短い毛が伸びない悩みは、生え際の短い毛の記事でくわしく紹介しています。
まず見直したい毎日のお手入れ

更年期の髪の変化に気づいたら、特別なことを始める前に、まず毎日のお手入れを見直すのがおすすめです。変化に合わせて、お手入れも少しずつ変えていく必要があるからです。
ここでは、更年期のお客様にまずおすすめしている、お手入れの見直し、育毛剤、頭皮マッサージの3つを紹介します。あわせて、私自身が取り入れているストレッチと筋トレの話もしましょう。どれも今日から始められることばかりです。

洗い方と乾かし方の見直し
いちばん最初に見直したいのが、毎日の洗い方と乾かし方です。
38℃前後のぬるま湯でていねいに予洗いし、すすぎにしっかり時間をかけましょう。乾かすときは、根元をしっかり乾かしつつ、髪全体の乾かしすぎには注意することも大切です。
洗い方の手順は、シャンプーの基本の洗い方の記事で最初から紹介しています。頭皮のにおいの変化が気になる方は、50代女性の頭皮のにおいの記事もあわせてご覧ください。
頭皮をすこやかに保つ育毛剤
更年期の頭皮ケアには、育毛剤を取り入れるのもおすすめです。
育毛剤は、頭皮環境を整えて、すこやかに保つためのものです。医薬部外品と書かれているものを目安に選び、刺激や違和感があれば、すぐに使うのをやめましょう。
今ある髪を大切に守る気持ちで、毎日続けることが何より大切です。選び方と使い方は、育毛剤の選び方と使い方の記事にまとめています。
かたくなった頭皮のマッサージ
頭皮がかたいと感じたら、頭皮マッサージを取り入れてみましょう。
指で頭皮の表面をこするのではなく、指を当てたまま頭皮ごと動かすようにほぐします。こすらずに動かすことで、頭皮を傷つけにくくなるのです。
シャンプーのときや、お風呂上がりのリラックスタイムに続けてみてください。続けやすいやり方は、40代50代の頭皮マッサージの記事で紹介しています。
体ごと整えるストレッチと筋トレ
私は頭皮がかたくなってきたと感じてから、ストレッチと筋トレも始めました。
頭と体は、皮膚一枚でつながっています。そう考えて、頭皮だけでなく体ごと整える意識で取り入れるようになりました。正直に言うと、始めてまだ期間が短いため、髪が落ち着くかどうかはまだわかりません。
変化を感じられたら、またこのブログでお伝えしますね。
更年期に控えたい髪へのNG習慣

急に髪質が変わると、なんとかしようと焦ってしまうものです。ただ、焦ってあれこれ足していくお手入れが、かえって髪の調子を崩すこともあります。
ここでは、更年期にこそ控えたい3つの習慣を紹介しましょう。良かれと思ってしていることが含まれていないか、確かめてみてください。やめることを1つ決めるだけでも、髪は変わっていくはずです。「つけない」「変えない」も、立派なお手入れのひとつと考えてみてください。
あれこれつけすぎるヘアケア
いちばん控えたいのが、髪にあれこれつけすぎることです。
オイルにミルク、スプレーと重ねていくと、髪が重くなり、かえってまとまりにくくなることがあります。髪のお手入れは、足し算より引き算と考えてみてください。
急に全部やめる必要はないので、まずは1つ減らしてみましょう。
すぐに商品を変えてしまう
合わないと感じて、すぐに商品を変えてしまうのも控えたい習慣です。
髪の変化は、すぐには目に見えません。3日で合う・合わないを確かめ、3週間で手触り、3か月で見た目の変化を見ていくのがひとつの目安です。
かゆみなどが出ないなら、まずは1本を使い切ってから判断してみてください。
髪に負担の大きいデザイン
髪に負担の大きいデザインも、慎重に考えたいところです。
ハイトーンカラーや強すぎるパーマは、体力が落ちてきた髪にとって大きな負担になります。毎日のお手入れが追いつかないと、髪のコンディションが悪くなりやすいのです。
楽しみたいデザインがあるときは、次の章の選び方も参考にしてください。
更年期の美容室メニューの選び方

更年期の髪は、若い頃と同じメニューが合うとは限りません。髪の体力と、毎日のお手入れを続けられるかどうかで、選び方を変えることが大切です。
ここでは、うねりが強いときの縮毛矯正、カラーやパーマの考え方、そして数年後の髪を左右するお手入れについて紹介します。担当の美容師と話すときの参考にしてください。今の髪で何ができるかを知っておくと、相談もしやすくなるでしょう。無理をしない選び方が、長くおしゃれを楽しむ近道です。
手に負えないうねりには縮毛矯正
うねりがあまりにも強く、自分では手に負えない場合は、縮毛矯正をおすすめしています。
私自身も、ちりつきやクセが強くなってから縮毛矯正をしました。ただし、髪も体力が落ちてきているため、無理をさせない施術を選ぶことが前提です。
縮毛矯正の実績がある美容室で、今の髪の状態を見てもらいましょう。やめどきに迷ったときは、縮毛矯正をやめたいときの記事も参考にしてください。
髪の体力に合わせたカラーとパーマ
カラーやパーマは、髪の体力に合わせて選びましょう。
ハイトーンカラーや強いパーマは、お手入れのアイテムをきちんと見直して、毎日ていねいにお手入れできる方にはおすすめできます。一方で、何も変えずに今までどおり過ごす方には、おすすめしていません。
自分の生活に合うかどうかを、正直に担当の美容師に伝えてみてください。
数年後を左右する毎日のお手入れ
更年期の髪は、ここでのお手入れしだいで数年後が変わってきます。
美容室で施術を受けても、その後のお手入れを怠ると、髪の状態は少しずつ崩れていきます。毎日のお手入れをきちんと続けるかどうかで、数年後の髪に差が出るのです。
美容室と毎日のお手入れを両輪にして、髪を育てていきましょう。
更年期の髪の変化のよくある質問

ここでは、更年期の髪の変化について気になりやすい疑問をまとめました。お手入れを見直すときや、美容室に行く前の参考にしてください。
髪や頭皮の状態、更年期の症状の出方は人によって違います。ここでの答えがすべての方に当てはまるとは限らないため、迷ったときは美容師や医療機関に相談してみてください。気になる質問から読み進めてみましょう。同じ悩みを持つ方の参考になればうれしいです。
【Q1】変化を感じるまでの期間
お手入れを変えてから変化を感じるまでには、時間がかかります。
目安は、3日で合う・合わないを確かめ、3週間で手触りの変化、3か月で見た目の変化です。更年期の髪は変化がゆっくりなので、焦らず続けることが大切です。
3か月たっても合わないと感じたら、美容師に相談してみてください。
【Q2】育毛剤を始めるタイミング
分け目や顔周りの薄さが気になっているなら、すぐに始めてもよいでしょう。
育毛剤は、今ある状態を大切に保つためのものです。始めるのは、早いに越したことはありません。
続けることがいちばん大切なので、無理なく使えるものを選んでください。
【Q3】シャンプーを変えるべきか
髪質が変わったと感じても、まずは洗い方から見直してみましょう。
洗い方を整えても合わないと感じる場合は、今の髪と頭皮の状態を美容師に見てもらい、合いそうなシャンプーを紹介してもらうと安心です。
新しいシャンプーは、1本使い切ってから判断してみてください。
【Q4】白髪染めを続けてもいいか
白髪染めは、間隔をあけながら続けるのがおすすめです。
美容室で染める場合は、1か月半に1回を目安にしましょう。しみる、かゆいなど頭皮の調子が悪いときは、無理に染めずにお休みすることも大切です。
頭皮の状態を見ながら、担当の美容師と相談して決めていきましょう。
【Q5】婦人科に相談する目安
髪の変化だけでなく、体の不調もつらいときは、婦人科に相談してみてください。
ほてりや眠りにくさ、気分の落ち込みなど、更年期の不調を感じている方もいるでしょう。ひとりで抱え込まずに、専門の医師に相談することが大切です。頭皮の赤みやかゆみ、円形の抜け毛がある場合は、皮膚科を受診しましょう。
体が楽になると、髪のお手入れにも気持ちを向けやすくなるはずです。
更年期の髪の変化まとめ

更年期の髪の変化は、体と頭皮の変化が重なって起こります。「もう歳だから仕方ない」とあきらめる前に、毎日のお手入れを見直すことから始めてみましょう。
- 女性ホルモンと頭皮の変化が重なる髪の変化
- ハリ・うねり・ツヤ・白髪・抜け毛の5つの変化
- お手入れの見直しと育毛剤と頭皮マッサージ
- つけすぎやすぐ商品を変える習慣の見直し
- 髪の体力に合わせた美容室メニュー
私自身も、更年期の髪と向き合いながら、できることを少しずつ続けています。変化はゆっくりでも、今日のお手入れが数年後の髪をつくっていきます。
「自分の髪に何が合うのかわからない」「急な変化にどう向き合えばいいか迷っている」という方は、担当の美容師に相談してみませんか。同じように髪の変化と向き合う美容師として、一緒に考えていきましょう。


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