「自分で染めていることを、美容室で言うのは気まずい」「注意されそうで、つい黙ってしまう」と感じていませんか。忙しさや費用の事情で、市販の白髪染めを使っている方は少なくありません。
- 美容室で言い出しにくいホームカラー
- 注意されそうで不安な気持ち
- どこまで話せばいいかわからない履歴
- 黙っていても気づかれるのかという疑問
実は、美容師は髪や頭皮を見ると、自分で染めているかどうかがだいたいわかります。だからこそ、安心して話してほしいのです。

自分で染めていること、言わないほうがいいかなと思っていました。

責めることはありません。教えてもらえると、その日の施術の対応が変わってくることもありますし、お互いに悲しい思いをせずに済むこともあるんですよ。
この記事では、現役美容師の本音として、市販で染めた髪で気づくところ、伝えてもらえると助かる理由、伝えてほしいこと、言い出しやすくするコツを紹介します。
- 「市販で染めています」とひと言伝える
- 最後に染めた日と頻度をメモしておく
- 使った箱を写真に撮っておく
市販の白髪染めは美容師にわかる

自分で染めたことは、隠しているつもりでも、美容師にはだいたい伝わっています。毎日たくさんの髪と頭皮にふれているので、ちょっとした違いに気づきやすいのです。
ここでは、美容師がどこを見て気づくのかを紹介します。責めるために見ているわけではありません。今の髪の状態を知り、その日にできることを考えるための大切な手がかりです。図解とあわせて確かめてみてください。

頭皮の色でわかる
1つ目は、頭皮の色です。
自分で塗ると、どうしても薬剤が地肌につきやすくなります。染める回数が多い方は、頭皮の色が変わっていることがあるのです。
自分では見えにくい場所なので、気づかないまま続けている方も多いでしょう。
髪の手触りでわかる
2つ目は、髪の手触りです。
新しく伸びた部分と、すでに染まっている部分の境目を、自分で塗り分けるのは難しいものです。何度も重ねて塗った部分は、ごわついたり、かたく感じたりすることがあります。
カットやシャンプーのときに、手で触れてわかることも少なくありません。
染まり具合でわかる
3つ目は、染まり具合です。
ムラがあったり、毛先だけ色が濃くなっていたりすると、自分で染めた跡だとわかります。美容室で染めた色とは、色ののり方が違って見えることが多いのです。
どこを染めているかも、だいたい見当がつきます。
伝えてもらえると助かる理由

見ればだいたいわかるとはいえ、言葉で教えてもらえると、美容師はもっと安心して施術を考えられます。目に見えない髪の履歴まではわからないからです。
ここでは、伝えてもらえると何が助かるのかを、美容師の立場からお話しします。言い出しにくいと感じている方に、「伝えたほうが自分のためになる」と思ってもらえたらうれしいです。
思わぬ仕上がりを防げる
カラーやパーマなど、薬剤を使う施術では、思わぬ仕上がりになることがあります。
たとえば、染まりムラやパーマのかかりムラ、縮毛矯正で髪に負担がかかりすぎることなどです。履歴がわかっていれば、こうした失敗を最小限にできるのです。
伝えてもらうことが、自分の髪を守ることにつながります。
傷み具合を予想できる
髪の根元・中間・毛先では、それぞれ染めてきた回数が違います。
いつ、どこを、どのくらい染めてきたかがわかると、髪がどのくらい傷んでいるかを予想しやすくなるのです。
見た目や手触りに、教えてもらった情報を合わせて判断するようにしています。
前もって準備ができる
予約のときに伝えてもらえると、当日を迎える前から準備ができます。
メニューによっては、施術時間を長めにとったり、予期せぬことが起きても対応できるように備えたりすることもできるのです。
伝えるタイミングが早いほど、美容師も落ち着いて当日を迎えられます。
伝えないと起こりやすいこと

反対に、自分で染めたことを伝えないまま施術をすると、仕上がりや施術にかかる時間に影響が出ることがあります。
ここでは、サロンで実際に起こりやすいことを3つ紹介しましょう。不安にさせたいわけではありません。伝えるかどうか迷ったときの判断材料にしてください。どれも、先に話しておけば防ぎやすいことばかりです。
思っていた仕上がりにならない
1つ目は、想定していた仕上がりにならないことです。
とくに、想定より暗く染まっている髪を明るくするのは簡単ではありません。白髪染めの色は髪に残りやすく、明るく透明感のある色を出しにくくなる場合があります。
パーマや縮毛矯正でも、毛先に残った履歴が仕上がりを左右することがあります。
予約時間内に終わらない
2つ目は、予定の時間内に仕上げられないことです。
施術を始めてから髪の状態がわかると、途中で薬剤や工程を変える必要が出てきます。そのぶん、予約していた時間を超えてしまうこともあるのです。
このあとに予定がある日は、とくに先に伝えておくと安心です。
料金が変わることも
3つ目に、料金が変わる可能性もあります。
かなりデリケートな髪を扱う場合は、保護剤や処理剤を使うので、通常の料金でのご案内が難しくなることがあります。
料金の決め方は美容室によって違うので、気になる方は予約のときに確認してみてください。
美容師に伝えてほしいこと

「何を伝えればいいの?」と迷う方のために、美容師が知りたいことをまとめました。全部を正確に覚えていなくても大丈夫です。
わかる範囲で伝えてもらえれば、あとは髪と頭皮を見ながら判断できます。メモを見ながら話してもかまいません。図解とあわせて、次に美容室へ行く前に確かめてみてください。

白髪染めかどうかと明るさ
まず、使ったのが白髪染めかどうかを教えてください。
あわせて、どのくらいの明るさの色を使ったかがわかると助かります。箱に書かれている色の名前や番号でもかまいません。
覚えていなければ、「暗めだった」「明るめだった」のような伝え方でも大丈夫です。
最後に染めた日と頻度
次に、最後に染めた日と、ふだん染めている頻度を教えてください。
美容師としていちばん聞きたいのは、染める頻度です。どのくらいの間隔で染めているかで、髪と頭皮にかかっている負担の大きさが見えてきます。
染める間隔の目安は、白髪染めの頻度の記事でくわしく紹介しています。
放置時間と塗った場所
最後に、放置時間と、どこを染めたかを教えてください。
塗った場所は見ればだいたいわかりますが、放置時間は見てもわからないので、ぜひ伝えてほしいことのひとつです。
自分で染めるときのコツや注意点は、市販の白髪染めの記事でまとめています。
伝えやすくするコツ

大事なのはわかっても、いざ美容室で口に出すのは勇気がいるものです。少しの準備で、気持ちがぐっと楽になります。
ここでは、言い出しにくい方でも取り入れやすい方法を紹介します。どれも特別なことではないので、自分に合いそうなものから試してみてください。
そのまま言えば大丈夫
伝え方に、決まった言い方はありません。
「市販で染めています」「ふだんはホームカラーです」と、そのまま伝えてもらえれば十分です。
カウンセリングで髪の悩みを聞かれたときに、あわせて話してみてください。仕上がりがイメージと違ったときの伝え方は、美容院のお直しの記事も参考にしてください。
予約のときに書いておく
顔を合わせて言うのが気まずい方は、予約のときに伝えておく方法もあります。
ネット予約の備考欄などに書いておけば、当日の前に美容師が知ることができます。
文字にしておけば、当日の伝え忘れも防げるでしょう。
箱の写真を撮っておく
使った白髪染めの箱を、スマホで撮っておくのもおすすめです。
色の名前や明るさを覚えていなくても、写真を見せるだけで伝わります。
染めた日もメモしておけば、頻度を聞かれたときにも答えやすいでしょう。
市販の白髪染めと美容室の疑問

ここでは、市販の白髪染めと美容室について、よく聞かれる疑問をまとめました。伝えるかどうか迷ったときの参考にしてください。
髪の状態や美容室の方針によって、答えが変わる場合もあります。気になることがあれば、担当の美容師に直接聞いてみると安心です。
【Q1】市販と美容室の白髪染めは何が違うか
市販の白髪染めは、だれが使っても染まるように作られているものです。そのため、いちばん染まりにくい髪質(水をはじきやすい髪など)に合わせて、薬剤の力が強めに設定されている傾向があるといわれています。
しっかり染まる反面、髪の状態に合わせて力を加減することはできません。そのときの髪のコンディションに関係なく、毎回同じ負担がかかることになるのです。
美容室では、傷み具合を予想したうえで薬剤の強さを選べるので、必要以上に強い薬剤を使わずにすみます。そのぶん、毎回の負担をおさえやすくなります。
【Q2】一度だけでも伝えたほうがいいか
一度だけでも、自分で染めたことがあれば伝えてください。
髪は根元から伸びていくので、一度染めた部分は、伸びるにつれて毛先のほうへ移っていきます。切るまでは、その部分に履歴が残っているのです。
「いつごろ、一度だけ」と伝えてもらえれば十分です。
【Q3】何年前のことまで伝えるか
髪は1か月に約1cm伸びるといわれています。
髪の長さによっては、何年も前に自分で染めた部分が毛先に残っていることもあります。ロングヘアの方は、2〜3年くらいの履歴を覚えておいてもらえると助かるのです。
ショートの方なら、切った分だけ履歴も短くて済むでしょう。
【Q4】美容室と市販を交互に使ってもいいか
美容室と市販の白髪染めを交互に使うのは、おすすめしていません。
長くくり返すと、薬剤の違いによって、染まりムラや傷み具合のムラが出てくるおそれがあります。
どうしても間に自分で染めたいときは、そのことも含めて美容師に相談してみてください。
【Q5】市販はやめてと言われるか
美容師が責めることは一切ありません。事情があって自分で染めている方がいることも、よくわかっています。
ただ、私たちは美容師なので、どうしても頭皮と髪の心配をしてしまうのです。このまま続けるとよくない状態になるとわかる場合は、正直にお伝えするようにしています。そのときも、まずは放置時間を守る、染める頻度を変えるなど、自分で染めながらでも負担を減らせる方法を一緒に考えるのが先です。

今の髪と頭皮がどういう状態か、事実はきちんとお話しします。そのうえで、これからどうしていくか一緒に決めましょう。
白髪染めでしみる方は、白髪染めで頭皮がしみる・かゆいときの記事も参考にしてください。
【Q6】美容室の前に白髪が気になるときは
予約の日まで白髪が気になるときは、自分で染める前に、洗えば落とせる白髪隠しでしのぐ方法もあります。
ファンデーションタイプやマスカラタイプなら、その日のうちに洗い落とせます。美容室では一度シャンプーしてから施術するので、白髪隠しが残っていても問題ありません。
白髪隠しの選び方は、50代の白髪隠しの記事でくわしく紹介しています。
市販の白髪染めを伝えるまとめ

自分で染めていることは、ひと言伝えるだけで、仕上がりも髪の負担も変わってくるものです。美容師は責めるためではなく、髪と頭皮を守るために聞いています。
- 頭皮の色・手触り・染まり具合でわかる履歴
- 伝えてもらえると変わる当日の対応
- 伝えないと出やすい仕上がり・時間・料金への影響
- いちばん知りたいのは染める頻度
- 予約の備考欄や箱の写真で伝えやすく
次に美容室を予約するときは、「市販で染めています」と添えてみてください。それだけで、その日の準備がぐっとしやすくなります。
「自分で染めた髪、これからどうしよう」と迷っている方は、担当の美容師に相談してみませんか。今の髪と頭皮に合った続け方を、一緒に見つけていきましょう。


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